母方の祖父が死んだ。今日はその葬式だ。祖父は上州八木節保存会の会長を長く務め、昔はよくTVなどにも出ていた、地元ではちょっとした有名人だ。葬儀委員長は国会議員。副委員長は商工会議所の副会長。列席者は数百人。葬儀は盛大に行なわれた。私は初孫なので、嫁と子供達を連れて参列。浄土宗の儀式をいろいろさせられた。浄土宗や浄土真宗はやっぱり庶民の宗教だなと感じた。出家した母も来ていたが、彼女は天台宗なので、八宗兼学、伝教大師の教えで仏教のあらゆる面を研究・実践している。だが、私は禅と密教をやりたい。
　祖父は安らかに眠っていた。87歳なので大往生だ。大変面白い人生を歩いてきた男だ。帰りがけ、少し寂しいような気分がこみ上げてきた。夜空には5月の満月が輝いている。ブライアン・イーノのセントエルモスファイアーとういう曲がカーステから流れていた。歌詞にイン・ザ・ムーン　オーガスタ・ムーンという一節がある。今夜は、イン・ザ・ムーン　メイ・ムーンだった。

　川口の幹線道路植樹帯管理で、花の枝橋の植樹帯を抜根除草。本日晴天で暑い！世間は土曜日で休みのため道路は空いているが、それでも排気ガスと騒音の中で仕事だ。バカな心無い飼い主の犬畜生がした糞や、ビン・缶があいも変わらず捨ててある。こういった物をポイ捨てする奴らの神経が理解できない。どういう育ち方をして、どんなねじまがった根性なのか想像できる。
　仕事中、橋の下を流れる新芝川を時折クルーザーが通っていく。観察していると、どうやら若い愛人を乗せた成金達の船が多いみたいだ。我々は糞とゴミと排気ガスにまみれて働いていると言うのに・・・。身分の違いと言うか、資産の多寡でこれほど人生に差がついてしまうなんて、なんてこの国は素晴らしい民主国家なのでしょう。ま、資本主義国だから、しようが無い。金が全ての世の中さ。
　私は年収マイナス200万円で植木屋の道を選んだ大馬鹿者。でも、バカでなければ仕事はできないと、西郷隆盛も言ってるよ。真の植木屋マイスターになるまで、ストイシズムでGOGOGOだぜ！

　F園のF親方は、真の植木屋マイスターだ。この道30年以上。越谷の元番町A君も、その貫禄に常に直立不動だ。それは私も同じ。今日は移植のため掘り上げてきたハナミズキの葉の透き方を教わった。100％透かすつもりで葉を抜くと、でき上がりは80％位となり丁度いいとのこと。その通りになった。掘り取った木の葉を透かすのは、水分の蒸散を防ぐためと、木を春先の状態に戻し驚かせて、根付きをよくするためだそうだ。植木屋マイスターのありがたい教え。
　午後4時ごろ通り雨があった。F親方は真の植木屋のため、雨には弱い。すぐに軒下に避難だ。通り雨が過ぎると、ハナミズキの葉を5時までむしって、後片付けをして終了。
　日曜日はダービーだ。空手の組手大会もあったが、祖父の葬式のため私も子供たちも不参加。長男は非常に残念がっていた。私と次男と3人でコツコツ磨いた腕を試したかったらしい。私は会場係か審判なので、まあいいかってところだ。
　ダービーは必ず取る！2−3−11−18のBOX買いで完璧だ。ダービーは真に強く、驚異的な幸運の星の下に生まれた馬だけが勝つ！18が絡めば万馬券だぜ！
　今日も一日が終る。1級造園施行管理士の申込みの準備も終わった。勉強して勉強して、仕事覚えて仕事覚えて、あとは遊ぶ遊ぶ遊ぶぞーー！

　今日のメンツはF園のF親方とそこの若い衆A君と矢名の頭と私。F親方は、この道30年以上、植栽の名人と言われている人だ。オオムラサキツツジとハナミズキの街路樹を移植する。F親方は貫禄たっぷりに悠然とユンボを操りツツジを掘り上げて行く。A君の動きは抜群だ。さすが名人の弟子。
　矢名の頭は緊張気味で少しヒステリックになっている。私はついていくのがやっとだ。慌てて4tトラックの上から落ちて、縁石にすねをしたたか打ちつけてしまった。常人なら骨折ものだが、そこは実戦空手歴ん十年。今でも痛いが、骨折は免れたようだ。
　名人の技をいろいろ盗み見たが、名人の動きはまずゆったりとしている。気持ちも落ち着いていて、ヒステリックにならない。無理無駄ムラがないため、それでも仕事ははかどる。根巻きの仕方、葉の透き方、重機の扱い、全てに余裕があるのだ。私がトラックから落ちた時も「ケガは大丈夫？」と聞いた後、怪我が無かったことを知ると「まあまあ、そう慌てずに」と微笑んでいた。うーーむ、名人の余裕・・・。
　私もまだまだF親方から盗むことがいっぱいある。明日も一緒に仕事だ。技を盗まなければ！

　本日、初の頭となる。手元はオートレース大好き親爺だ。さいスタの抜根除草の続きだが、現場の状況を把握している私が頭・・・。抜根除草も終わりに近づくと、私は除草剤を手動の薬剤散布機で散布。初めて扱うので楽しい。
　今日のさいスタは、まさに最終仕上げという感じで、何社もの造園業者が入って草刈りをしていた。全ての構築物が完成し、後は仕上げの段階なのだ。ワールドカップまであと9日。日本対ベルギー戦まで、あと12日だ！
　午後2時頃、環境センターが空いているのを見計らって溜まったゴミを捨てに行く。全ての時間と段取りは私の思うままだ。下請けのS造園と共に、第8工区の造園工事の仕上げを終え、帰りに会社の寮のゴミをパッカー車に積め、仕事は終了。会社に帰り、明日の打合せをして、6時過ぎに家路に着く。
　今日は悲しい知らせがあった。私の母方の祖父が亡くなったのだ。87歳。八木節保存会の会長だった、桐生ではチョットは名の知れた祖父さんだ。通夜・葬儀は5／25（土）、5／26（日）に行なわれるので、仕事には支障が無いが、専務に頼んで5／27（月）は休みにしてもらった。疲れが溜まってしまうのと、専門校に顔を出してみたいからだ。写真とアルバムを置いてこなければ。ところで、来週の月曜日、29期生の授業は支所（深谷）だろうか？いなかったらどうしよう・・・。

　さいスタ第8工区の我々の持ち場もあと少しで終わる。J造園ももう少しだ。昨日も今日もW杯前夜の様相を呈してきて、あらゆる業者や関係者が入っている。我々造園屋・電気工事屋・建設屋・県の職員・県警・機動隊・消防団etc.・・・。
　機動隊は実践訓練中。最初は空手の突き蹴りと受け、それから合気道の立ち間接技で逮捕術の練習だ。あの技じゃ、すくなくとも私は捕まえられないな。
　他にもいろいろな人たちが視察していた。いよいよワールドカップがやってくるんだ！草抜きは適当にやって、明日の終了が見えたので、早々に上がってしまった。
　帰りの第2産業道路にも「6／2，6／4，6／26はシャトルバス運行のため混雑しますので、この道を回避してください」と立て看板が出ていた。ああーー、せっかくの晴れ舞台。準備した人間の一人として、是非見てみたいものだ。

　と、美園駅の掲示板に書いてあった。本日はW杯前仕上げの作業。下請けのJ造園が駐車場の法面の芝を張り替えている。すごいスピードだ。だが、雑草は草刈機でザーッとやっている。これじゃ、11日後、あるいはこのスタジアム初戦までに雑草は伸びちゃうよ。
　我々はシコシコ抜根除草を別の所でやる。この後、除草剤を撒けば完璧だ。ふーっ、疲れた！
　空手兄貴が昔の私と友人で作った曲のカセットを聞いて「チューリップっぽいね」と感想をもらす。最高の侮辱だぜ。あのチューリップ！♪わーがまーまは　おおー　男のつみー♪それを許せないのはー♪女のつみー♪の、あのチューリップだぜ！あんなバカ集団といかに違うかを一曲一曲アカペラで歌って説明した。説明しなければ誤解を受けるような軟派な曲ばかり作ってきたツケが如実に現れた象徴的な瞬間だ。こういった事は過去によくあった。説明して、実際に歌詞がよく分かるように歌ってあげて、気色悪い誤解は解けたが、もう嫌だ！軟派なソフィスケイテッドされた曲とは一切オサラバだ。さようなら、私の醜い過去。これからは一聴して、音楽として成り立つ曲を自分で作ろう。　私は魂の歌が歌いたいのだ！シャレや、オタク的趣味や、パクリ曲で女の気を引くため、にやっているわけではないのだ！
　でも、どうでもいいや。今は植木屋マイスターへの道が一番大切。その他は時間が取れたときにやる。とにかくマイスターにならなければ。人の腰巾着とかだけにはならないようにしなければ。
　植木屋マイスターへの道は遠い。毎日私は仕事をし、夜はそれらに関する本を読んだり見たりしている。でも、この道は実践が第一だ。修行しなければ。ディシプリンだ。私にはディシプリンが必要なのだ！

　朝7時ブラックバス釣りに出発。息子2人と大宮深作の遊水池で一時間ほど遊ぶ。大きな魚が一匹はねたが、何も釣れなかった。
　そのあとはオークスの馬券を買いに後楽園へ。首都高速を使うと、30分で後楽園だ。取りあえず取って返して、午後1時から空手の指導。2コマあるので、帰りは5時。帰りがけに道場に近いドイトに寄って、バラ用の土を買う。昨日のバラの鉢を移しかえるためだ。妻の話では、すでに蕾にアブラムシがついていたらしい。殺虫剤と殺菌剤も買わなければ。
　オークスは空手指導時間中だったので、録画しておいてもらい、家に帰ってからビデオで見た。ハズレ！かすりもしなかった。
　今は人参の葉の掻揚げ天婦羅を肴に飲んでいる。明日から一週間は「さいたまサッカースタジアム」W杯前の仕上げの作業だ。日本対ベルギー戦は、鍵を持っているので、会社の車で乗り付けて観戦してやろうかと思っている。そのくらいの報いを受けてもいいでしょう？関係者なんだから！

　明日は与野公園でバラ祭りがある。私の会社で一括して公園や商店街で売るバラを収めるのだ。その準備として、オートレース大好き親爺と二人で、2千鉢のバラの鉢を洗い、剪定する。中間業者のY園の社長と奥さんとお母さんが手伝ってくれたので、楽勝だった。しかし、トラックへの積み込みが疲れた。何しろ2千鉢だ。他にツルバラもある。怒涛の積みこみ作業を終え、家に帰って、友人と飲みに行った。大いに飲んだ。バラ祭りの前夜祭だ。
　今日の教訓。バラにはトゲがある。そして花びらは危うい。ちょっとぶつけたりすると、はらはらと散ってしまう。美しいもの、それは危うくて、はかなく、そしてトゲがある。

　今日も川口幹線道路の抜根除草である。キツイ・キタナイ・キケン・クサイ・屈辱＆賃金安いで、5K＆1Cの仕事だ。でも気分は悪くない。前の会社みたいに出勤前に吐き気がする・・・などの症状は出ない。むしろウキウキ気分で会社に毎日向かっている。
　これはなぜでしょう？多分、無責任で無教養で無能で仕事にさえ無知な4M上司がいないからだろう。前の会社はひどかったからねえ。社長は大衆小説しか読めないくせに自分のことインテリだと思ってるし、役員全員無能無責任だし、次長に至っては完全な痴呆症！ああーー解放されたんだ、私は。あの無限地獄のようなバカ会社から（ヤッター！）。
　明日はとても美しい仕事が待っている。ちょっとトゲがあるが、美しさの代名詞にされる植物を扱う。今から明日が楽しみだ！

　今日は仕事の仲間のN建設が経営するパチンコ屋のくね刈りだ。背丈が伸びてしまって、中の様子が全然見えなくなってしまった生垣の上を落として、周りをきれいに刈込むのが仕事だ。パチンコ屋は中の様子がよく見えるようになっていなければ条例違反なのだそうだ。
　朝8時10分頃現場に到着し、仕事開始。ネズミモチの生垣の頭を50cmくらい、片っ端から選定バサミと剪定ノコで落として行く。ある程度いくと電動バリカンで空手兄貴が形を整える。掃除は営業のAさんが手伝ってくれた。今日はパチンコ屋も休みなので、今日一日しか工事できない。他の業者も入っていて、空調設備やパチンコ玉の流れる設備を調整していた。店長は釘を調整し、試し打ちをしている。パチンコ台の間抜けな音楽がホールに響いていた。
　生垣の頭を切り揃えると、矢名の頭が刈込みバサミで微調整して仕上げにかかる。下っ端の私はAさんと掃除だ。落とした枝を片っ端からパッカー車に詰め込む。そして箒とブロアで徹底的にきれいにする。
　結局、Aさんの手伝いもあって、一日かかる予定の作業も2時前に終了。専務がやってきて「生垣の下の目立った草も取ってやってよ。サービスでさ」ということで、簡単な草取りをして終了。時間が大分余った。
　私は一杯になったパッカー車のゴミを環境センターに捨てに行き、矢名の頭と空手兄貴は川口幹線道路の昨日の続きの現場に直行だ。環境センターの新人作業員らしき人から「ここは植木屋さんが多いねえ」と言われた。「安行が近いですから。植木の本場ですから」と私。
　ゴミ捨てが終ると、再び川口幹線道路の植樹帯の抜根除草。会社で支給された鎌を使うが、使いにくい。角度が悪くて硬く切れ味が悪い。義務的に5時まで草抜きをして、本日の仕事は完了。
　会社に帰ったら、510本のバラがトラックで到着していて、それを降ろすのを手伝った。今度の土日は与野公園でバラ祭りが開催される。そこで披露し販売するバラだ。美しくて良い匂いがしたが、トゲが手に刺さって痛かった。まさにバラの本領発揮だ。美しくてもトゲがある。私の好みの女性のタイプを象徴している。
　最後に素晴らしい情報を2つ。産業道路を東京方面に向けて、外郭環状線との交差点左手前のパチンコ「ドリームランド」はよく出るそうですぜ。あと、この5月の18（土）19（日）は、さいたま市与野公園にて「バラ祭り」が開催されます。バラの好きな人は、どうぞお運びください。数万本のバラがあなたをお待ちしております。彼女や奥さんと行っても、とてもロマンティックでいいですよ。

　昼飯前に鎌を無くした。ハス金物店謹製の鋼付き抜根除草用の小鎌だ。専門校以来の愛用品でとても大切にしてたのに・・・。愛用品を無くす時というのは不思議なもので、いくら見つけても見つからない。植えこみの上に置いておいたのだが、中に落ちてしまったのか、誰かがヒョイッと持って行ってしまったのだろう。身をよじるほどの悲しみが込み上げてきた。
　そして午後は、ずっと手で抜根除草だ。手で抜くとどうしても効率が悪い。効率が悪いと焦っていい加減になる。まさに”手抜き”になってしまった。しかし今日は他の緒先輩の活躍でかなりはかが行った。川口幹線道路の抜根除草も今月中には終るだろう。もちろん他の仕事を途中途中にはさみながらだ。専務も喜んでいる。
　明日は全く別の仕事だ。目先が変わって気分も変わるだろう。刈込みなので、愛用の「物干し竿　佐々木小次郎」の出番だ。明日は愛用の道具を無くさない様にしなければ。

　今日も川口幹線道路の植樹帯の管理。川口市で作った芝川に掛かる歩行者・自転車専用の橋にある植樹帯の抜根除草だ。今後は低木刈込み・清掃・消毒・徒長枝刈込み・落ち葉清掃・高木剪定と季節に応じて1年間この辺りの市道の植樹帯を管理する予定だ。刈込みや剪定はやりがいがありそうだぜ！
　ところで今日、橋の植樹帯で一生懸命抜根除草をしていると、善良な近所の人たちが「ご苦労様です」とか「大変ですね」とか声を掛けて行く。日曜日には町内会で草取りをしてくれたとのことで、確かに土曜日に来た時よりきれいになっていた。が、やはり素人仕事で、肝心のつる草などの抜根除草ができていない。ヤマイモやヤブカラシなどは、根っこのコブ状になった部分を探し当てて引っこ抜かなければ、夏にはまたすぐ草ぼうぼうになってしまうのだ。
　私と空手兄貴と2人で必死でつる草を抜いていると、この橋のたもとを溜まり場にしている不良少年グループが1人の子に焼きを入れていた。「注意しに行きましょう」と私が言い、そいつらの所に向かうと、パッと蜘蛛の子を散らすように50ccのバイクで逃げてしまった。「オレは奴らとモメても1人位しか相手出来ないよ」「まずいなあ、奴らに顔覚えられちゃったかなあ」などと、空手兄貴は弱気なことを言っていた。ただの不良のチンピラのジャリなのに、空手兄貴は常に弱気だ。何のための空手や中国拳法なのだろう？不思議な人だ。
　しかし、5時に会社に戻る途中、「ここのところ抜根除草ばかりで面白くない」とブツブツ文句を言ったら、空手兄貴から「抜根除草は奥が深いよ。抜根除草がうまくなると、不思議と剪定も上手になるんだよ」とのお言葉。さすが植木屋は黒帯だ。確かに抜根除草をやっていると、いろいろ植物の生える順序や強弱（極相）も分かってくるし、根を抜く方向が読めるようになれば剪定の枝の抜き方も読めるようになるかもしれない。とにかく、この商売は、より多く植物に触れることが大切なのだ。
　ゆめゞ抜根除草を含め、あらゆる仕事を疎かにすまいと思った1日でした。

　朝は江戸川でスズキ狙いで釣り。坊主だったが、長男と二人、野生の中で親子の親愛を深めた。
　昼は大阪へ転勤した友人が帰ってきたので、みんなで、野球の監督宅で朝からパーティー。10時からビール飲んで、人妻の写真撮って、ウヒヒヒヒ。あとでこのHPで発表します。物凄い美人ばっかりですよ！
　昼過ぎから、全員でさいたま市民の森へ移動して健康的に遊ぶ。私は相変わらず人妻写真集のための写真を撮ったら、あとは寝ていた。
　夕方、解散後、友人と長男と3人で再び江戸川に向かう。ちょっと川に入るのが遅かったので、狙いの川スズキではなく、友人の竿に超巨大なナマズがかかる。そのうち「釣行記」的なページを作って紹介するつもりですが、見たこともないような巨大なナマズだった。
　日曜日はいつもフル回転だ。写真も撮りたいし、釣りもしたいし、野球と空手は義務でもあるし・・・。
　まあ、人生は短くもはかない。せいぜい楽しいことをいっぱいやって、いつ死んでもいいつもりで生きてゆきたい。それがモットーです。

　今日も川口幹線道路と橋の植樹帯の抜根除草だ。低木類の樹種はイヌツゲ・オオムラサキツツジ・ウバメガシ・レンゲソウ・ツツジなどなど。鳥居支柱の掛かった中木は主にサザンカだ。鎌を片手にひたすら抜根除草。膝の裏が痛い、太股も痛い。臭い、汚い、最悪だ。なんで日本人はこんなにも自分たちの街を汚すんだ？馬鹿ばっかし！専門校にいた頃、「刑務所にでも入ったと思って3年間頑張りますよ」とタンカを切ったが、本当に刑務所にでも入れられて強制労働させられている気分だ。俺達高級植木職人にこんなことさせちゃあいけないよなあ。プライドが傷つくよ。こんなのバイトのおばさんの仕事だモンなア・・・。
　と、泣きが入ったところで、K1ミドル級世界戦はタイの伝説の英雄ガオランが負けた。
　なんかしらける1日でした。

　雨だよ雨。この中で昨日の続き。もうグチャグチャ。人生そのものが嫌になるね。今日もカーステのチューナーとかガラス窓とか、相変わらずわけのわからんものが落ちている。ドロドロのぐちゃぐちゃになり、昨日より酷い屈辱感を味わって仕事を終えた。
　空手兄貴が「どう？まだ日本庭園造りたい？」「現実と理想のギャップが随分あるんじゃない？」などとからかう。「いや別に、社長から全て聞いていますから、覚悟してましたから」と受け流す。
　安定した公共工事中心の仕事を覚えるのには、この会社はベストだ。早く造園1級施行管理士と技能士を取って、監督業も経験しなければ、と痛感。
　雨の中の怒涛の闘いは明日も続く・・・。

　川口の幹線道路の街路樹の管理をやっている。1年間計画があって、薬剤散布、除草、清掃、低木類の刈込み、高木類の剪定など四季を通じて仕事がある。今日は恐怖の抜根除草だ。道路に沿った低木の街路樹の下に生えた雑草を抜く。ひたすら抜く。
　街路の低木の中は魔法のポケットだ。いろいろな物が出てくる。酒ビン・空き缶・タバコの箱・吸殻・自転車・犬の糞・スプリング・タイル・ガスレンジのグリル・名刺の箱・そして屈辱感・・・。
　人々が往来する道端で這いつくばって草を抜いていると、ゴミも自然と片付けてしまう。これじゃ植木屋じゃなくて、まるでゴミ拾いだ。昔の女がこの姿を見たら「こんな男と結婚しなくてホントに良かった」と胸をなでおろすだろう。でも、ちょっとM気分でそんな場面を想像して、逆に楽しみながら仕事をした。
　5時に仕事を終え、会社に戻り、担当の監督のE氏と打ち合わせをして、帰路につく。
辺りはまだ明るい。昔のお父さんのように、夕飯時には家に帰れるだろう。朝は早いが健康的な生活だ。
　ゴミ拾い・・・もとい道端の抜根除草もなんのその。禅の世界では、一番大切な修行を金を貰ってやっているようなものだ。善哉善哉。

　今日は矢名の頭と二人で霞ヶ関カンツリー倶楽部のミドリ摘みの続き。矢名の頭は「疲れちゃうヨー」が口癖の面白いおっさんだ。釣りの名人で、庄和町に広大な屋敷を構える豪族の末裔だ。別によそで働かなくても食っていける身分だが、次男が誕生した時に目覚めて、極道は止めたそうだ。煙草も博打も、その頃きっぱりやめて、今では愛情深いおじさんだが、顔は矢名信夫に似て怖い。相当若い頃遊んだらしい。
　植木屋としての手も早く、私が1本仕上げる間に2〜3本ミドリ摘みを終らせてしまう。一つ一つの摘み方も理に叶っていて美しい。脚立の掛け方なども親切に指導してくれ、1日にしてチョットしたコツを掴んだ気がする。
　矢名の頭と昼食時に釣り談義で盛り上がる。今は共通の話題や、趣味の合う人がいて楽しいと心から思う。仕事も希望の職種に生まれて初めて就いたので、何もかもうまくいっている。このまま、今までの暗黒の人生の闇を振り払ってやる！という気分だ。
　とにかく、大きなケガなどをしないようにして、突っ走るぞ！

　GW明け初仕事は雨。霞ヶ関カンツリークラブへ3人で赴く。メンバーはいつもの矢名の頭と空手兄貴と私だ。仕事はマツのミドリ摘み。15尺の脚立でも届かないほどのクロマツを手入れしなければならない。少し憂鬱だ。雨で幹乗りは滑るからだ。専務も同行し「雨で滑るから、くれぐれも気をつけてね」と念を押していった。
　膨大な数のクロマツの中から、入り口付近とクラブハウスへ続くメインストリートの10数本を片付けた。とにかく先輩職人の手は早い。私が1本仕上げる間に2本は終らせてしまう。きりのいいところで、私は下に降りて片付けをする。新人として当然の作法だ。普通は木に登らせてもくれないが、我が社は別だ。使えるものは猫でも使えがモットーなのだ。
　掃除をしながら、二人の先輩の手を盗み見る。「適当でいいよ、適当で」という割には、美しく仕上がっている。「前々からの、もみ上げがひどいから、形が滅茶苦茶だ」と、下請け会社の辞めた職人の手を非難しながら、どんどんミドリ摘みを終らせてゆく様は圧巻だ。これがプロの世界かと、あらためて感心した。
　専門校の頃から感じていたが、雨の後などのマツは、松茸の匂いがする。とてもいい香りだ。身体にもいい気がする。木と戯れる仕事はこれだから堪らない。晴れていれば最高の気分なのに・・・。
　とりあえず5時近くまで、徹底的にミドリ摘みをやった。「雨だから早めに上がろうな」と矢名の頭のお言葉。矢名の頭はいつも「暑いから今日は早めに上がろうな」とか「休み前だから早めに・・・」が口癖だ。早めに上がるのは、労働者にとってはありがたい。
　霞ヶ関カンツリークラブを後にして、会社に戻ったのは6時過ぎだった。後片付けをして帰路に着いたのが6時半。カメラのさくらやに寄って、出来あがったフィルムや写真を受け取り、結局家に着いたのは8時近くになってしまった。後は風呂に入って、酒を飲んで、寝るだけだが、いよいよ1級造園施行管理士の試験の申込書が来た。勉強しなければ・・・・・・。でも、もう寝ます。
　明日はレアル・マドリード対日本代表戦が午前4時からあるのだ。相手は2軍を出してくるらしい。世界のスーパースター軍団が、日本代表ごときを、本気で相手にするするものか！
　それじゃ、明日またね（アスタ・マニアーナ）。

　GW最後の日。今日は荒川の河川敷で野球の試合がある。公式戦ではなく練習試合だが、相手は強豪S建設だ。しかし、その前に荒川の川バスを狙いキャスティング。1匹も釣れない。子供たちは楽しそうだが、私は悔しい。横須賀といい、今日といい全然魚影を見ていない。
　時間が来て、野球のグラウンドへ行く。強豪S建設との試合は、お互いオープン戦のつもりなので和気あいあいと打撃戦だ。9−8で負けたが、よい練習になった。試合後みんなで恒例のビールで乾杯。話は競馬・釣り・ゴルフなど遊びのことばかりで、野球の反省話は全然出ない。まあ、いいか。
　家に帰って、再び釣堀へ向かう。おでこの復讐だ。鯉の池にて、リベンジ戦開始。時間は1時間。息子達にいろいろ教えながら、第1発目は私が大きな奴を釣り上げた。続いて長男が続けざまにヒット。次男がなかなか釣れないのでヒヤヒヤしたが、タイムリミットぎりぎりに中型の鯉を釣り上げて納竿。子供達は久々の魚信と、魚との闘いに興奮状態だ。
　再度帰宅後、3人で風呂に入って寝た。みんな疲れがどっと出たようだ。カミさんだけが、ちょこまかと家の仕事をしている。主婦は大変だ。今は夜中の12時半。この日記を書いて、また眠りにつく。明日から仕事だ。労働者の皆さん、お互いに頑張りましょう！