仕事をしていると、何故か演歌が頭の中に浮かんできて、つい口ずさんでしまう。
 哀愁が漂っているのか?
 この年になって、植木屋の小僧になって、日当制肉体労働者に落ちてしまった哀愁・・・。
 将来への不安、現在のあまりに低い収入への恐怖、きしむ肉体、泣き叫ぶ精神。
 私にはなんの技術も自信もない。
 そんなこんなの焦燥感が、演歌を口ずさませる。やはり演歌は悲しい者のための歌なのだ。
 今日は黒土を入れ、若干の高木・低木を植え、比較的楽な仕事だった。しかし、寒い。北風も強い。
 演歌の似合う男。
 こんな風にはなりたくなかったな。
 もっとノリノリで生きているはずだったのに。
 さて、これからどうしよう?
 植木屋は楽しいが、何かが違う気がする。それが何かはわからない。人間関係や、くだらないことで悩んでいるし、自分の今があまりにも取るに足らない立場なので、そんな自分に焦りを覚えている。
 どこへいくやら、植木屋マイスターの修行時代。

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