不良少年

　今日も川口幹線道路の植樹帯の管理。川口市で作った芝川に掛かる歩行者・自転車専用の橋にある植樹帯の抜根除草だ。今後は低木刈込み・清掃・消毒・徒長枝刈込み・落ち葉清掃・高木剪定と季節に応じて1年間この辺りの市道の植樹帯を管理する予定だ。刈込みや剪定はやりがいがありそうだぜ！
　ところで今日、橋の植樹帯で一生懸命抜根除草をしていると、善良な近所の人たちが「ご苦労様です」とか「大変ですね」とか声を掛けて行く。日曜日には町内会で草取りをしてくれたとのことで、確かに土曜日に来た時よりきれいになっていた。が、やはり素人仕事で、肝心のつる草などの抜根除草ができていない。ヤマイモやヤブカラシなどは、根っこのコブ状になった部分を探し当てて引っこ抜かなければ、夏にはまたすぐ草ぼうぼうになってしまうのだ。
　私と空手兄貴と2人で必死でつる草を抜いていると、この橋のたもとを溜まり場にしている不良少年グループが1人の子に焼きを入れていた。「注意しに行きましょう」と私が言い、そいつらの所に向かうと、パッと蜘蛛の子を散らすように50ccのバイクで逃げてしまった。「オレは奴らとモメても1人位しか相手出来ないよ」「まずいなあ、奴らに顔覚えられちゃったかなあ」などと、空手兄貴は弱気なことを言っていた。ただの不良のチンピラのジャリなのに、空手兄貴は常に弱気だ。何のための空手や中国拳法なのだろう？不思議な人だ。
　しかし、5時に会社に戻る途中、「ここのところ抜根除草ばかりで面白くない」とブツブツ文句を言ったら、空手兄貴から「抜根除草は奥が深いよ。抜根除草がうまくなると、不思議と剪定も上手になるんだよ」とのお言葉。さすが植木屋は黒帯だ。確かに抜根除草をやっていると、いろいろ植物の生える順序や強弱（極相）も分かってくるし、根を抜く方向が読めるようになれば剪定の枝の抜き方も読めるようになるかもしれない。とにかく、この商売は、より多く植物に触れることが大切なのだ。
　ゆめゞ抜根除草を含め、あらゆる仕事を疎かにすまいと思った1日でした。